Cyphostemmma juttae
ブドウ亀
葉、幹ともに存在感あるブドウ亀
ナミビア南部、南アフリカ - 北ケープ州が原産地で、非常に気温が高くなる乾燥地域に自生しています。
以前は同じブドウ科である 'Cissus'属に含まれており、'Cissus juttae' と呼ばれていましたが、近年 'Cyphostemma' 属に分離されました。
属名の 'Cyphostemma' はギリシャ語の 'kyphos'(曲がる、隆起する) + 'stemma'(花飾り)という意味のようです。
種小名の 'juttae' は、アフリカの植物学に貢献をしたドイツ人植物学者、クルト・ディンテル(Kurt Dinter)の妻、ユタ・ディンテル(Jutta Dinter)の名をとって命名されました。
ブドウ科塊根植物としては古くから知られた有名種で、和名では“ブドウ亀”と呼ばれています。
デップリと太った幹が特徴的ですが、もっとも目に付くのは幹から紙のように剥がれる黄金色の表皮。
自生地の灼熱の太陽の光と熱を和らげるために、このように面白い特徴を持つようになったと考えられています。
また、株の大きさに比べてとても大きな葉を出します。
ユッタエのこの葉っぱは、塊根植物としては珍しい多肉質の厚い葉をしています。
そしてブドウ科の植物らしく、果実もブドウに似た小さな赤い実ができます。
ブドウ科なので食べられそうですが、ユッタエの実は有毒なので絶対に食べないように!
成長期に水と肥料を沢山やると縦方向に細長く伸びやすいのでご注意下さい。
でっぷりとした株に育てるには水と肥料を辛めにしましょう。
自生地には直径1m、高さ2.5mにもなる巨大な株があるらしいです。
そこまでに大きさに育つには何百年という年月がかかるのでしょうか。。。
とても育てられないので、是非現地株を見てみたいところです。
【サイズ】
幹高:約28cm(葉含む)
【科・属】
Vitaceae Cyphostemma
ブドウ科キフォステンマ属
【原産地】
ナミビア、南アフリカ - 北ケープ州
【置き場所】
一年を通して直射日光のあたる場所で管理します。
キフォステンマ・ユッタエは日光が不足すると、もともと大きな葉がさらに間延びするように大きくなりだらしなくなってしまいます。
また、腐敗しやすくもなりますので、硬く締まった株に育てるためにも日当たりには注意しましょう。
【水やり】
春や秋の涼しい季節は土が完全に乾いてから、天気の良い日に水やりします。
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
キフォステンマ・ユッタエは水が多すぎるとどんどん背が高くなってしまいます。
でっぷりとした株にするためには水やりしすぎないよう気をつけましょう。
秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで完全に断水します。
春になり芽吹きだした際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
キフォステンマ・ユッタエは水やり同様、肥料が多すぎるとどんどん背が高くなってしまいますので、肥料は控えめに与えます。
【適温】
キフォステンマ・ユッタエは寒さに弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。